こんな結末が待っていようとは夢にも思わなかった、、、。
昨年のラコルーニャでの悲劇(*1)もひどかったが、今回のショックはそれ以上だ。
試合は開始早々から動いた。開始50秒にミランが得たフリーキックのチャンス。ピルロからリバプールDFラインの手前に送る絶妙なキックにマルディーニが見事に合わせて先制ゴ〜ル!!! これが今思えばこのあとに起こる悲劇の幕開けのきっかけとなってしまったのかもしれない。
先制点が欲しかったミランの先制点で試合は一方的なミランペースで進んでいく。リバプールは守ってカウンター狙いのサッカーというゲームプランが前半50秒で崩されたのだからたまらない。DFラインはまったく整わず、シェバ、クレスポがDFラインの裏を取る動きで翻弄していく。そして追加点もDFラインの裏を取る動きから生まれた。 39分にはシェバが抜け出して中央で待つクレスポに合わせてゴール、44分にはカカからのスルーパスをクレスポが受けてキーパーと1対1になったところをクレスポが冷静に押し込んだ。
3−0で前半終了、これ以上ない結果を前半の45分で手中にしたミラン。
あとはこのセーフティリードを守りきればいいはずだった、、、。
が、後半早々にここ最近リーグ戦でもたびたび見られたミランの悪い癖が出る。53分、リバプールのリーセからのセンタリングをジェラードがなんなく合わせて1点を返す。DF陣が揃っているにもかかわらず、ジェラードと競ることもなくあえなく失点、、、。このキャプテンのゴールで流れが完全にリバプールのものになってしまった。その直後、スミチェルがエリア外から放った右足シュートが絶妙なコースに飛んで、ジーダも及ばずゴール右隅に吸い込まれてしまう。これだけでは、終わらなかった。59分、ジェラードに対するガットゥーゾのファウルでリバプールにPKを与えてしまう。シャビ・アロンソがこのPKを押し込んで、3−3に、、、。
わずか6分の間に3失点。。。
本当にあっという間の出来事だった。
この後は、両チームの選手とも疲労のため動きが鈍って見所はあまりなかった。3−3のまま後半は終了、延長戦でシェバが好機を逃したシーンが惜しまれたくらいだ。結局延長戦を戦ってもスコアは3−3のまま、PK戦に突入。
PK戦、最初のキッカーはミランのセルジーニョ。セルジーニョがボールを置くと、リバプールGKデュデクの様子がおかしくなった。手を横に広げながら上にジャンプ、左右に動くはでまったく落ち着きがない。
なんだこの動きは、、、。
そしてセルジーニョが蹴ったボールはゴールバーのはるか上方へ。。。ミランは続く、ピルロまでもデュデクに阻まれてしまう。トマソン、カカは決めたが、5人目シェバもデュデクに阻まれ、これで勝者が決した。
試合後、GKデュデクはこう語ったらしい。「キャラガーも足をけいれんさせていたんだけど、PK戦が始まる前に僕のところに来て、グロベラーがローマでやったこと(1983−84シーズンのチャンピオンズカップ決勝戦で、リバプールのGKグロベラーが身体を左右に揺さぶりながらPK戦を守り優勝したこと)を思い出して同じことをしろ、と言ってくれたんだ。」なるほど、そういう理由があってのあの動きだったようだ。
今後、いろいろなメディアでミランのこの敗戦が取り上げられるだろう。精神論、ミラン選手の高年齢化、監督の手腕、戦術、、、、いろいろなことを言う人がいるだろう。だけども、ミランが劣っていた点など精神面も含めて何もなかったのではないか。運に見放されたのがミランだった。それだけのことだと今は思いたい。。。
最後に、いい試合を見せてくれたミラン、リバプール、ありがとう。
そして、リバプール優勝おめでとう。
(*1) 2003-2004の欧州CL・準決勝 ミラン対デポルティーボで、1st legに4-1とホームで圧勝したミランが、2nd legで0-4という大敗を喫してCLから姿を消した。